Lesson 9-6 会議当日の仕事

受付、お茶出しから司会進行まで

さて、いよいよ会議の本番当日です。
事務職は受付やお茶出しなどを担当しますが、場合によっては会議の進行を務めることもあります。
会社や会議の規模、会議の性質などによっても異なってきますが、ここでは会議当日に事務職が担当する仕事をひととおり見ていきたいと思います。

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受付

会場の入口に受付を設置します。参加者が訪れたら、コートや荷物などを預かりましょう。
どれが誰のものかわからなくなることのないように、充分注意します。
参加者が一事退出する場合も考えられますので、名前と荷物がすぐに一致するように保管しましょう。

当日配布の資料がある場合は手渡し、参加者リストを参照しながら出欠の確認をします。
来場した人の名前には蛍光ペンなどで印をつけるようにするとわかりやすいでしょう。
開催時刻の直前になっても会場に現れない人には、電話を入れて状況を確認します。
定刻になったら、参加者の出欠状況を担当者または上司に報告します。

お茶出し

会議が長時間に及ぶ場合は、お茶出しのタイミングにも工夫が必要です。
Lesson 8-4でも簡単に触れましたが、どのタイミングでお茶出しをするか事前に予定を立てているとはいえ、その予定通りに会議が進行するとは限りませんし、天気も当日になるまでわかりません。

お茶や食事を出す予定の時間だとしても、議論が盛り上がっている場合には様子を見て少し先延ばしにするなどの配慮が必要です。
会議の状況によって、お茶出しの回数を増やしたりする気遣いも必要です。
そのためにも、お茶やお菓子は多めに準備しておくよう心がけましょう。

会場管理

その日の天気に応じて、空調や換気を調節して会場を快適な温度に保ちます。
特に、広くて天井の高い会場では冷暖房が効き始めるまで時間がかかるため、会議の開始時刻よりも早めに空調を入れておきましょう。
参加者が会場入りし、会議が始まってからも、折を見て会場が適切な温度に保たれているかどうか確認するようにします。

会議が終わったら

会議が終了したら、受付時に預かった荷物を参加者に渡します。
車で帰る参加者がいる場合、その手配もします。
会場の机や椅子はもとの状態に戻し、ゴミを残さないようにします。
冷暖房のスイッチが切ってあるかを確認し、会場の管理者に会議が終了したことを伝えましょう。
必要な場合は清算をします。

会議の進行をする

会議の進行役を任された場合、会議の内容・スケジュールを把握しておくことが大切です。
しかしもうひとつ、さらに重要なことは、Lesson 8-3で簡単にご紹介した会議原則に則った進行をすることです。
参加者の発言の自由を保証し、議案について賛成反対それぞれの立場からの発言は交互になされるように進行します。

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大まかな会議の進行順序は、以下のようになります。

  1. 開会の宣言
  2. 議題の確認
  3. 配布資料、会議スケジュールの確認
  4. 役職者の挨拶
  5. 議長の専任
  6. 議論
  7. 決定事項、調査事項報告期限の確認
  8. 閉会の宣言

議長を専任する会議の場合、討議の公平性を担保するため、議案の提出者とは別の人間を議長に専任する必要があります。
また、役職が高い参加者を議長に据えると、その他の参加者が萎縮してしまって、会議がうまく機能しなくなる可能性もあるので人選にも配慮が必要です。
役職者や進行役は、議論が横道に逸れてしまったときの軌道修正を図る役に徹したほうが良いでしょう。

また、小規模の報告・連絡会議やブレーンストーミングの場合は、議長と進行を兼任したほうがスムーズな会議進行ができます。
会議が上手く進行することを第一に考え、状況や社員の資質を参考にして判断することが必要です。

議事録?

さてもうひとつ、会議の議事録の作成を任される場合もあります。
会議の内容をメモし、読みやすいビジネス文書に仕上げるのは意外と手間がかかり大変な仕事です。
議事録の作成については、次回、学んでいくことにしましょう。

Lesson 9-6 まとめ

  • 受付…参加者の荷物を預かり保管する。参加者の出欠状況を確認する。
  • お茶出し…事前に立てた予定をベースに当日の状況によってお茶出しの回数や時間帯を工夫する。
  • 会場の管理…会場の温度・湿度を適切に保つ。
  • 進行…会議原則に則った進行をする。会議の性質によって、進行役とは別に議長を専任する場合、進行役が議長を兼任する場合がある。会議が上手く進行することを第一に考える。
  • 議長を専任する会議の場合、討議の公平性を担保するため、議案の提出者とは別の人間を議長に専任する必要がある。