スムーズな会議を行なうために
会議の事前準備をするにあたって、いちばん大切なことはなんでしょうか。
それは、「効率的で有意義な会議にするためにはなにが必要か」を常に考えることです。
何事も、きちんとした準備なしに本番が上手くいくものではありません。
会議は参加者それぞれが自分のスケジュールを調整して参加します。
ここでも、「時は金なり」の言葉通り、参加者の時間を頂いている、という意識が必要です。
わざわざ時間を調節して参加した会議が、きちんと準備されていなくて非生産的なものに終わってしまったら…。参加者にとって大変な失礼にあたり、会社の評判を落とすことにもなります。
とはいえ、あまりに責任を真っ正面から感じて準備をするのも疲れるものです。
「自分が参加する会議がこうだったら…」「こんな気遣いがあったら嬉しいなぁ…」など、
人の役に立つ喜びを想像して楽しみながら、やるべきことをきちんとこなしていきましょう。

準備の手順
- 参加者の選定
会議を開催するには、まず参加者を選定しなければなりません。担当者の指示に従って、参加者名簿を作成します。名簿作成が終わったら、漏れや間違いがないか担当者に確認してもらいましょう。
- 会場の選定
参加者の選定が済んだら、次は会場の選定です。この段階では最終的な参加人数がまだ確定していませんので、おおよその人数を把握しておけば大丈夫です。参加者を収容でき、会議当日に使用する備品や什器が揃っている場所を候補として何か所かリストアップして、担当者に選定してもらいます。決定次第、会場に予約を入れ手配を済ませましょう。社外会議の場合はホテルや貸し会議室、社内会議の場合は相応しい会議室を選びます。
- 会議資料の準備
当日使用する資料は、事前配布、当日配布のいずれにしても、早めの手配が必要です。印刷まで社内で済ますのか、あるいは外部に発注するのかなど、担当者と相談しながら決めていきます。会議の後になって必要になることもあるので、少し多めに作成するようにします。
- 開催通知の発送
社外で開催する会議の場合は、開催通知(案内状)を作成して参加者に送付します。会議開催日の約1ヶ月前には送付することが出来るように準備しておきましょう。往復はがきか、資料なども一緒に送付する場合は封書を利用します。
開催通知には、おもに以下の項目を記載します。
- 会議名称…会議の名称を正確に記載します。
- 開催日時…年月日、曜日、開始時刻と終了予定時刻を記載します。
- 開催場所…ホテルなどで開催する場合は、ホテル名、会場の階数、部屋番号、ホール名なども漏れがないように記載します。会場の連絡先も忘れずに記載します。
- 開催趣旨・議題…会議で扱う議題について、簡潔で正確に書き表します。
- 主催者名…担当の部署名、担当者名、連絡可能な電話番号とメールアドレスも記載します。
- 出欠の連絡方法…往復はがきで開催通知を送る際は、返信の締め切り日を記載するのを忘れずに。
その他、当日持参する資料や持ち物、会場への地図や、会議の時間帯によっては食事の有無なども記載します。不足している情報はないか、念入りに確認しましょう。
- 最終的な参加予定者数の確認
開催通知に記載した返信期日までに、参加予定者の人数を確認します。
締め切りを過ぎても返信がない人には、電話で確認するなどして対応します。
返信がない=欠席と決めてしまわないように注意します。

確認事項は他にもいろいろ
会議の事前準備で、最低限必要なことは以上に記した通りです。
しかしその他にも、会議の規模や形式、場所によって、事前に確認しておくべきことはいろいろと出てきます。
たとえば、会議中のお茶出しひとつとっても、ある程度長時間に渡る会議の場合、何時頃、何回出せばいいのか、お茶やお菓子の種類は何がいいのか、どの程度多めに準備すればいいのかなど考え出すといろいろと確認事項が出てきます。
その他議事録の作成、会場の設営、機器の設置など、担当者、責任者をしっかり決めておくことが必要です。
Lesson 9-4 まとめ
- 「効率的で有意義な会議にするためにはなにが必要か」を常に考えて準備にあたる。
- 準備の手順…参加者の選定、会場の選定、会議資料の準備、開催通知の発送、参加予定者数の確認、など。
- 会議の規模や形式、場所によって、事前に確認しておくべきことはいろいろと発生する。