働きやすい環境を整える
社員にとって心地よく、また自分にとっても働きやすい職場環境を整えるには、良好な人間関係を保っていくことが欠かせません。

ひとつ上の心配り
業務の多忙さや、行き過ぎた効率化などによって、社員同士のコミュニケーションが不足すると、社内の雰囲気もどこか殺伐としたものになってしまいます。
このような職場環境では、集中して気持ちよく仕事をすることは難しいでしょう。
また、意思の疎通がうまくいかないと、業務にも支障をきたしかねません。
職場の雰囲気を良好に保つには、日ごろから細かなコミュニケーションを疎かにせず、積み上げていくことが大切です。
同僚にちょっとした頼みごとを引き受けてもらったときの「ありがとう」など、ちょっとした一言でも、きちんと口に出して伝えるように心がけます。
事務職には、さらにひとつ上の心配りが求められると考えたほうがいいでしょう。
同じ「ありがとう」の言葉を伝える場合でも、手伝ってもらったおかげで助かったことを強調したり、「何かあれば私もお手伝いしますので遠慮なく声をかけてくださいね」と一言添えるだけでも、お互いに気持ちよく業務を進められます。
同僚たちの仕事の進捗状況には、常に気を配っていたいものです。
進捗状況をきちんと把握できていれば、この先の業務で必要になる書類や備品なども予測しやすくなります。
また、もし困っている同僚がいれば、進んでこちらから声をかけるようにしましょう。
先を読む洞察力も、事務職には必要といえます。
話しかけやすい雰囲気を作る
いつでも周りが話しかけやすい雰囲気を作ることも、とても大切です。
仕事が忙しいと、知らず知らずのうちに、表情や身振り手振りなど、〈忙しいオーラ〉を醸し出してしまいがちです。
割り込み仕事を嫌がるあまり、意識的にそのようなオーラを振りまく人さえいます。
もちろんそのような態度は論外ですが、たとえ自分の仕事で手一杯だったとしても、上司の指示や同僚の質問には答えなければいけません。
また、急な割り込み仕事も、周囲の進捗状況を把握することや自分の抱えている仕事量を周知することによって、ある程度は予測したり予防することができます。
まずは人柄から
快適な職場環境を保ち、質の高い仕事をしていくためには、社員同士の信頼関係が、なによりも大切です。
しかし、信頼関係は一朝一夕に築かれるものではありません。
日ごろの人間関係や、仕事の成果などによって、少しずつ形成されていくものです。
そこで大切になってくるのは、やはり人柄といえます。
内面から自然に醸し出される優しさや知性、洗練された身だしなみが、人間関係の潤滑油になります。
「あの人の頼みならやってあげよう」、「あの人なら手伝ってくれるかもしれない」…同僚たちからそんな風に思ってもらえる事務職を目指しましょう。

Lesson 1-3 まとめ
良好な人間関係を保つためには…
- ひとつ上をいく心配りや、先を読む洞察力。
- 話しかけやすい雰囲気を作る。
- なによりもまずは人柄。