Lesson 1-2 求められる資質(1)

どんな期待をされている?

前回は、事務の仕事をしていくうえでの基本常識について学びました。

今回はもう少し具体的に、事務職を務める人にどのような資質が期待されているのかを見ていきたいと思います。

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向上心を持つこと

事務の仕事は非常に多岐にわたります。
そのため、知っておかなければいけないことも多く、また仕事を進めていくうえで、新たに覚えなくてはいけないことも出てくるでしょう。

そのような場面でも、面倒に思ったりせずに、積極的に学ぼうとする向上心が大切です。
たとえば、パソコンや周辺機器を例にとってみても、その変化の速さは大変なものです。
現在のスキルでも問題なく業務は進められるかもしれません。
しかし、新しい知識や高度な技術も進んで学ぶように心がけていれば、業務内容の効率化や、コストダウンのチャンスも掴めるかもしれません。

知識が増えていくのは楽しいことです。
「仕事で必要だから」と考えるのではなく、「なにか面白いことが見つかるかもしれない」というふうに、ポジティブに考えるようにしましょう。

自律心を持つこと

営業や生産部門とは違って、事務の仕事の多くは金額や数量など、数字で成果が示されないものです。また、備品の管理など、あまり急ぐ必要の無い業務もあるでしょう。

結果がはっきり実感できなかったり、急を要するわけでもない業務となれば、どうしても気が緩んでしまうのが人間です。
しかし、それを言い訳にしてしまうと、日々の業務が集中力を欠いたものになってしまいますし、つまらないミスを招いてしまうかもしれません。
そのようなことがないように、気を引き締めて仕事に取り組む自律心が大切です。

問題の発見・解決能力

事務の仕事でいちばん重要なのは、社員がそれぞれの業務に専念できる、快適な職場環境を整えることです
一見すると地味で、目立つ業務内容ではありませんが、縁の下の力持ちとして、なくてはならない仕事です。

快適な職場環境を実現するために不可欠なのが、問題発見・解決能力です。
どうすれば社員がもっと気持ちよく働けるか、どうすればもっと作業効率を上げられるか、常に考え、実践していくことが求められます。

ここでも自律心は大切な要素です。
ただ漫然と仕事をしていたのでは、ルーティンワークの中に隠れているかもしれないムダを見つけることができません。

職場環境の改善も、小さなことの積み重ねによるところが大きいでしょうから、やはり成果が数字として示されることは少ないかもしれません。
しかし、ちょっとした変化に気づいた社員から感謝の言葉をかけてもらえれば、成果が実感でき、やりがいにもつながります。

快適な職場環境の実現には心配りや洞察力も重要ですが、それについては次回、学んでいきましょう。

Lesson 1-2 まとめ

事務職に求められる資質…

  • 向上心…新しい知識の吸収が大切。
  • 自律心…気を引き締めて業務に取り組む。
  • 問題発見・解決能力…快適な職場環境を整えるために。