Lesson 7-3 名刺の管理

自分に合った方法を

文書類と同じように、毎日増えていくのが名刺です。
名刺の整理方法は、文書ほど厳密に決まっているわけではありません。

また、従来のように事務用品を使う方法の他に、最近ではパソコンや携帯電話のアプリを使用して管理する方も増えているようです。
それぞれの長所・短所を把握して、自分や職場に合った方法を選びましょう。

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整理方法の新旧いろいろ

いちばん手軽で馴染み深いのが、次のような事務用品を使う方法です。それぞれの長所と短所も見てみましょう。

  • 名刺整理簿…名刺ホルダー、カードホルダーとも呼ばれます。ポケット収納式のファイルが一般的です。一覧性もあり見やすいのが利点ですが、差し替えが面倒という欠点もあります。
  • 名刺整理箱…細長の箱に、名刺を横に立てて保存します。探しやすいように五十音や業種別にガイドを作って仕切りにします。大量の名刺を管理するにはいちばん適していますが、持ち運びには向いていません。

他には、手帳サイズで持ち運びに便利なネームカードケースもあります。
ただ、これは常に携帯しておく性格が強いものなので、長期保存用の事務用品とは別物と考えたほうがよいでしょう。

最初にも書きましたが、パソコンや携帯電話のアプリで名刺を管理する人も増えており、名刺専用のスキャナーも販売されています。
データ化してしまえば簡単に検索でき、物理的なスペースの問題や名刺の増減に悩まされることもなくなります。
また、クラウドサービスを利用すると、社内でデータを共有することもできます。

いいことづくめのように思えますが、データは簡単にコピーされてしまう危険があります。
名刺は、いわば個人情報の塊ですから、データが漏洩することのないように常に注意する必要があります。

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名刺のお手入れ

受け取った名刺をそのまま整理簿や整理箱に直行させていると、後になって名刺を見たときに
「この名刺はどんな人のものだったっけ…?」ということになりがちです。

名刺には、受け取った日のうちに、日付やその人の特徴などをメモしておきましょう。
また移転通知や挨拶状などで、住所や役職の変更を知ったときは、名刺に新しい情報を書き加えて訂正しておきます。
新しい名刺を貰ったら、すぐに古い名刺と交換することも忘れないようにしましょう。

日頃から、一度抜き取った名刺はガイド(仕切り)のすぐそばに戻すように心がけておくと、使用頻度の高い名刺が自然とガイドのそばに集まり、探しやすくなります。

1年に1度は、すべての名刺を点検して、必要のなくなった名刺は思い切って破棄するようにしましょう。繰り返しますが、名刺は個人情報です。
機密書類と同じように、シュレッダーにかけるか、細かくちぎってから捨てるようにしましょう。

Lesson 7-3 まとめ

  • 名刺整理簿や名刺整理箱、名刺管理アプリから、自分や職場に合ったものを選ぶ。
  • データ化した名刺を管理する場合は、セキュリティに充分注意する。
  • 名刺には、受け取った日のうちに、日付やその人の特徴などをメモしておく。
  • 一度抜き取った名刺はガイドのそばに戻すように心がけておく。