Lesson 2-7 取り次ぎのいろいろ

いろいろなケース

ひとくちに電話の取り次ぎと言っても、いつも名指し人に電話を取り次ぐことができるとは限りません。
ここでは、取り次ぐように頼まれた名指し人が電話に出られないケースと、もうひとつ、自分が取り次がれた電話に出るケースも見てみます。

名指し人が出られない

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名指し人が電話に出られない理由は様々ですが、取り次ぎ対応の基本パターンは同じです。
まずは、名指し人が電話に出られないことを相手に伝え、お詫びします。

  • 外出中で、帰社予定時刻が分かっている場合…

 「あいにく○○はただいま外出しております。××時には帰社する予定ですが、いかがいたしましょうか?」

  • 外出中で、会社に戻らないことが分かっている場合…

「あいにく○○は外出しておりまして、本日こちらには戻らない予定です」

  • 名指し人が電話中の場合…

「あいにく○○は他の電話に出ております。いかがいたしましょうか?」

「あいにく○○は他の電話に出ております。まもなく終わりそうですので、よろしければこのままお待ちいただけますか?」

  • 名指し人が来客対応中、会議中の場合…

「あいにく○○は会議中(来客中)です。いかがいたしましょうか?」

ほとんどの場合は上記の対応で問題なく済みますが、相手から「大至急つないでほしい」などと頼まれたときは、同僚や上司に相談して対応します。

「○○様から、××の件で至急の電話が入っています。どういたしますか?」とメモに書き、会議室や応接室を静かにノックして、そっとメモを見せて判断を仰ぎましょう。来客に失礼のないように、会議の邪魔にならないように注意します。

  • 名指し人が社内にはいるが席にいない場合…

「あいにく○○は席をはずしております。いかがいたしましょうか?」

  • 名指し人がお休みの場合…

「あいにく○○は本日お休みを頂いております。明日は出社の予定となっております。」

Lesson 2-6で学んだように、外出先や連絡先など詳しいことを相手に教えてはいけません。
同じように、欠勤の理由や席を外している理由を伝える必要もありません。
また、帰社予定がはっきりしない場合でも、予想できるおおよその時間を伝えるほうがよいとされています。

いかがいたしましょうか?

名指し人が電話に出られないことを伝えたら、どのように対応すればよいかを相手に尋ねます。対応は主に4種類に分けられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

  • 折り返し電話をする

まずは折り返しの提案をします。名指し人の都合がつき次第、本人から折り返し電話することを提案します。「○○が済み次第、折り返しお電話をさせていただきましょうか?」と伝えればよいでしょう。相手の都合によっては、電話をかけ直すことを提案されるかもしれません。
そのような場合は、「大変恐れ入りますが、よろしくお願い致します」と、お礼を述べて電話を切ります。

  • 相手側が電話をかけ直す

電話をかけ直してもらうことを提案する場合は、名指し人の都合のつく時間帯などを詳しく伝えます。「大変恐れ入りますが、もう一度、○時頃にお電話をいただけないでしょうか。」相手に手間をかけさせてしまうのですから、くれぐれも丁寧にお願いしましょう。

  • 自分でかわりに用件を受ける

名指し人が自分と同じ部署だった場合や、電話の相手がとても急いでいるような場合、「よろしければ、ご用件を承りましょうか?」と、自分で用件を承ることを提案します。
かかってきた電話にはできるだけの対応をするように心がけましょう。

  • 用件に詳しい社員に電話を変わってもらう

名指し人と同じ部署の人や、自分よりも用件に詳しい社員に用件を聞いてもらうのも、一つの方法です。
「よろしければ、その件に詳しいものがご用件を承りましょうか?」と提案してみましょう。
OKだった場合は、電話を取り次ぎます。

取り次がれた電話に出る

自分が取り次がれた電話に出る場合もあります。
「誰から」「どんな用件で」かかってきた電話なのかをきちんと把握し、相手に同じ説明を繰り返させないように心がけることが大切です。

電話に出たら、「お電話変わりました」の一言を添えてから、部署と名前を名乗り、用件も伝えられている場合は、「○○の件についてのお電話ですね」と用件を復唱します。
スムーズに社内の連携が取れていることのアピールにもなり、イメージアップにつながります。
もちろん、用件について不明瞭なことや確かめたいことがある場合は、質問して確かめるようにします。
「恐れ入りますが、確認のため、もう少し詳しくお話いただけますか?」など、やわらかく尋ねてみましょう。

伝言・復唱のコツ

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用件をメモして伝言する場合も、簡潔に正しく内容を伝えることが一番大切です。
聞き取れなかった言葉などは、そのままにしないで確認するように心がけます。

用件をメモし終わったら、確実に承ったことを確認するために復唱します。
「復唱いたします」と一言添えて、メモの内容を読み上げましょう。
この際、相手が社内の人に対して使った尊敬語は謙譲語に直します。

例) 「○時にお越しください」 → 「○時にお伺いするとのことですね」

最後に自分の部署と名前を告げ、電話を切ります。
メモについては、Lesson 2-2も読み直して、もう一度大切な点を確認してみましょう。

Lesson 2-7 まとめ

  • 名指し人が電話に出られない場合、お詫びをして理由を述べ、対応を提案する。
  • 対応…折り返し電話する、電話をかけなおしてもらう、自分で用件を受ける、用件に詳しい社員に電話を変わる。
  • 取り次がれた電話に出る場合、相手に同じ説明を繰り返させない。