壊れちゃった…

前回は、主なオフィス機器の機能と、それらを使いこなせるようになる必要性を学びました。
どんなオフィス機器も、日頃から適切に使用しメンテナンスを行なっていれば、そう簡単に故障したり使えなくなってしまうことは無いはずです。
それでも機器が故障してしまったり、寿命が来てしまったら、新しい機器の購入を考えることになります。
しかし、オフィス機器は安い買い物ではありませんので、慎重な検討が必要です。
今回はオフィス機器の購入・レンタルについて学んでいきましょう。
そもそも買う必要があるの?
オフィス機器が壊れてしまったとき、真っ先に考える必要があるのは「本当にすぐ新しい機器の導入が必要なのか」「他の機器で代替できないか」ということです。
できるだけコストがかからない方法はないか、知恵を絞りましょう。
たとえば、オフィス内に同じ機種のプリンタが複数ある場合、少し面倒でも出力するデータを同僚との共有フォルダに入れて、同僚が使っているプリンタから出力してもらう、というような工夫もできます。また、現在は使われていないだけでまだ使えるものが、社内の倉庫などに眠っているかもしれません。機能面で多少の見劣りがしても業務に支障がないようであれば、そのような死蔵品を活用するのもひとつの手です。
いろいろと手段を考えても打つ手が無いときや、手は打ったけれども業務の効率が悪くなってしまうようなときは、いよいよ新しい機器の導入を考えましょう。
本当に必要なのは?
オフィス機器を購入するにあたっては、その機器を使用する部署の意見を参考にしながら、会社の方針に則って機器を購入することをまず念頭に置いておきましょう。
使用する部署としては、当然、高性能で最新の機種を購入するように要求するでしょう。
しかし、現在の業務に本当に必要な機能はどの程度なのかを冷静に見極める必要があります。
近い将来に新しい業務が予定されているような場合でもない限り、現在使用されている機器と同程度の性能を持つ製品であれば充分なことのほうが多いはずです。

ある程度、製品に要求する性能を見定めたら、機種選びに入ります。
機種の選択に際しては、なるべくたくさんの業者から見積もりを取りましょう。
製品の値段だけでなく、保証年数やアフターサービスの評判などもすべて考慮に入れて、購入業者を決める必要があります。オフィス機器に詳しい社員がいれば、積極的に質問してみるのも良いでしょう。
また、中古機種を購入するのも選択肢のひとつです。
求める性能によっては、金額を低く抑えることが出来ます。
ただし、保証やサービス面では新品購入に比べて不安要素が多いのも事実です。
買わずに借りる
オフィス機器には、リース取引やレンタルサービスを利用するという選択肢もあります。
それぞれのメリット、デメリットは次の通りです。
- リース取引…メリットとしては、小額のリース料を毎月払うことで高額な製品を利用でき、原則として全額を経費として計上できることや、保守点検サービスを利用できることが挙げられます。デメリットとしては、支払い総額が購入金額より高額になること、リース期間中は契約解除ができないことが挙げられます。
- レンタルサービス…メリットとしては、リース取引に比べて短期間の利用が可能であること、契約期間中の契約解除が可能であることが挙げられます。デメリットとしては、選べる機種がある程度限られてしまうこと、長期利用する場合はリース取引よりも割高になってしまうことが挙げられます。
オフィス機器の導入には、大きな費用がかかります。
新品購入、中古購入、リース取引、レンタルサービス、それぞれのメリット・デメリットを把握して、慎重に検討することが大切です。

固定資産台帳をつける
オフィス機器や什器を購入した際、一度に経費として計上してしまうと金額が大きすぎ、正確な損益を計算することが難しくなります。
固定資産台帳を利用することで、購入した製品の価値の変化を把握し、少しずつ経費として計上していくことができます。
固定資産台帳には、特に決まった書式はありません。おもな記入項目について、簡単に触れておきます。
- 資産名…購入した製品の名称を記入します。
- 取得価格…購入した製品の金額を記入します。
- 取得年月日…購入した日付を記入します。
- 納入業者名…製品の購入業者を記入します。
その他に、数量、耐用年数、使用状況、設置場所などの項目があります。
Lesson 8-2 まとめ
- オフィス機器が壊れた場合はまず「すぐに新しい機器が必要か」「他の機器で代替できないか」を検討する。
- オフィス機器を購入する際は、現在の業務に本当に必要な機能を見極め、なるべく多くの業者から見積もりを取る。
- 状況に応じて、リース取引やレンタルサービスなども活用する。
- 固定資産台帳で購入製品の管理をする。