会社を代表して書く
具体的に、ビジネス文書の書式や書き方を見ていきましょう。まずは、社外文書です。
社外文書は個人が出したものではなく、会社が出したものとして受け取られます。
会社を代表して書くことになるので、特に言葉遣いや書式には気をつけなければいけません。
社外文書の書式
まず、社外文書の基本的な書式を見てみましょう。
文書の内容によって、細かい部分が変わってくることもありますが、基本的にはこのような書式が一般的です。
Lesson 4-3も見直してみて下さい。

- ①文書番号…発信部課の略称と年度、連番を記します。たとえば、営業部が平成26年に作成した9通目の文書番号は、「26営発第09号」となります。
- ②発信日付…文書を発信した日付(年月日)を書きます。国内宛ての文書の場合は元号(平成)を使用し、外国企業、または外資系企業宛ての場合は西暦を使用します。
- ③受信者名…この文書を受信する会社(個人)の所在地、会社名、部課名、役職名、個人名などを書きます。宛名が団体や部署の場合は「御中」、役職名の場合は「殿」、個人名と役職名の場合は「様」、複数に宛てる場合は「各位」を用います。
- ④発信者名…発信者は受信者と同格の職位の人にするのがマナーです。
- ⑤件名…簡潔で分かりやすいものを心がけます。件名の後に「通知」「案内」「報告」などを付記します。
- ⑥前文…本題に入る前の挨拶が主です。詳しくはLesson 4-4を参照して下さい。
- ⑦主文…用件を述べます。詳しくはLesson 4-4を参照して下さい。
- ⑧末文…主文のまとめや挨拶など、締めくくりの文章を書きます。詳しくはLesson 4-4を参照して下さい。
- ⑨記(記書き)…中央に「記」と書いて、その下に日時や場所などを箇条書きにします。
- ⑩追伸…本文や記書きについての補足事項を書きます。たとえば、記書きに場所を書いた際は、駐車場の有無などを追伸で補足します。
- ⑪同封物…地図や表など、同封した書類がある場合は、その名前と枚数を箇条書きにします。
- ⑫担当者名…用件についての連絡先が、④発信者名と異なる場合に担当者名と連絡先を書きます。
格調高い文章を心がける
繰り返しになりますが、社外文書は「会社として」発信する文書です。
内容の正確さ、わかりやすさを心がけるのは当然として、他にも次のようなことに気をつけて作成しましょう。
丁寧さを心がけるだけではなく、適切な慣用表現や敬語表現を使って、格調高い文章になるように意識しましょう。固くなりすぎるのも考えものですが、文章の格調高さはそのまま会社の印象につながります。頭語と結語を間違っていないか、社名を略して書いていないかなど、細かい点まで自分できちんとチェックしてから、上司のチェックを受けるようにしましょう。

Lesson 4-5 まとめ
- 社外文書は会社を代表して書く文章。
- 受信者名が団体や部署の場合は「御中」、役職名の場合は「殿」、個人名と役職名の場合は「様」、複数に宛てる場合は「各位」を用いる。
- 発信者は受信者と同格の職位の人にする。
- 格調高い文章になるように意識して書く。